南信濃・飯田線秘境駅探検記2 ’12.5

 さて、かくして一人でロケ撮影を開始したのですが。
 しばらくは良い気になって撮影にいそしんでおりました。丁度良いタイミングで雲間も切れて日が差してきまして。明るい駅で日向ぼっこがてらの撮影を気持ちよくやっていたのですが。
 撮影した写真を液晶パネルでチェック確認していたら。
 「あ・・・腕輪っかがない・・・」(滝汗)
 前のページの最後の写真もご覧下さい。
 左手の手首に装着するのを漏らしていました(矢印)。
 セルフ撮影の悲劇と申しましょうか(^^;)
 誰かがいればすぐに気が付いたでしょうが、肌タイ越しには装着感も伝わりませんし、「次の列車が車での限られた時間が勝負!」と、気も急いていましたから、ついうっかりと。
 腕輪があれば結構良い写真が撮れていたんですけれど・・・この間、20分ぐらい・十数枚を無駄に撮影してロス(w


 気を取り直して、左手首に装着して撮影再開です(^^;)




 案外、こういった背景と白プラグスーツは合ってるかも。


 コンクリート壁を背にして撮影。

 ホームの幅が狭い(カメラと綾波の距離が遠くに取れない)ので、カメラのフレーム内に、うまく綾波の全身を入れるのに苦労しました。かなり撮り直しをしています。
 (^^;)


 誰もいない駅を独り占め〜(^^)
 ご機嫌さんでホームを歩き回ったり、撮影を楽しんでおりましたが・・・。
 ふと。
 トンネルの向こう遠くから、カタコトカタコトと列車が走ってくる音が聞こえてきたのです!
 「ええ! うそっ? まだ次の列車が来る時間じゃないだろおおおお!!!」
 面を外しましたが、今度は心臓の音じゃあない! 明らかに列車の音! 慌ててカメラ・三脚を抱えてホームの待合室に戻ります。プラグスーツを着替えて・・・いや、そんな時間はない! 列車の音は、もうすぐそこまで迫ってきている!
 待合室を飛び出し、待合室の裏側に駆け込んで伏せていました(爆)
 列車は駅を通過していきました。急行列車だったんです!(^^;)
 駅の時刻表を見て、列車が止まる時間は確認してあったのですが、田本駅を「通過する」急行列車の時間は、当然ながら駅の時刻表には表示されていないわけで。いやー、抜かっていました(滝汗)

 咄嗟に待合室の裏側に隠れこんで、綾波は見られていないでしょうが。待合室(列車側には扉とか一切無し)に脱ぎ散らしてあった私の服は列車から丸見えだったわけで。
 列車の人達があれらに気付いたら「無人駅に脱ぎ散らされた衣服に靴に鞄???」と、さぞやミステリアスな気分になったことでしょう(w

 急行列車の通り去った方のトンネルへ移動して撮影再開。
 レールへ降りてトンネルを真後ろにして撮りたかったんですけれど、それはさすがに止めました。またふいに急行列車が来て、「着ぐる轢死体」にはなりたくないので(w
 ここまでで精一杯(^^;)

 この写真は結構綺麗に撮れていて、お気に入りです。


 この頃、唐突に構内へ放送が。
「えー、お急ぎの所誠に申し訳ありません。次の豊橋行き列車は、只今、定刻より十分ほど遅れております」
 もうそろそろ、着替えなきゃと思っていたところへ、ロスタイム10分とアナウンス! 
 天の与えた10分を有効活用しよう。もう一カ所撮ろうと、駅の反対側へ・・・カメラと三脚を抱えて綾波が走る!(w

「駅前通り」から駅へ降りてくる階段なんですが、ここがなかなか風情があって良いです。


 モノクロにして、より廃墟っぽい感じに(^^)

 階段の上から、見下ろす感じで撮っても、面白い写真が撮れたと思います。けれども、一人では限界。
 セルフタイマーをかけて、面を付けたまま階段を駆け下りてくる勇気は、さすがになかったです(^^;)

 ここは若干薄暗かったり、背景と綾波を上手くフレームに入れるのに手間取りまして、あまり良い写真が撮れませんでした。80分、ドキドキしながら着てましたから、そろそろ疲れも来ていたかもしれません。

 とまあ、大体こんな感じで撮影をしてきました。
 無人駅ですから、なんの変哲もないようだったら撮影に困ったと思いますが、案外色々撮れるところがありまして、良かったです。
 (実は撮影を失敗してしまって、写真をお見せできなかったポイントもあります)
 撮影サポートがいたら、更にバリエーションが増やせたでしょうね。ちょっとしたフォトスタジオなんかより、良い写真がたくさん撮れる駅じゃないでしょうか。

 さてこの後、無事着替え終わり、豊橋行きの列車がホームに入ってきました。
 あるいは、また待合室の裏に隠れこんで、列車が去った後、延長して更に撮影しようかとも思ったのですが、それは、なんとなしに止めにしました。
 止めにして正解!
 なんと、列車から人が降りてきました! なんでも、駅の清掃をする係の方だそうで、次の列車が来るまで、このまま駅に居座るんだとか。
 危なかった(滝汗)
 もし、延長していたら、清掃係の人に待合室裏に潜んで、気まずそうにモジモジしている綾波を発見されているところでした(爆)
 清掃の方とはこのあと、当たり障りもなく軽く挨拶程度に話しをして。
 「おや、もう行きますか?」と名残惜しそうにしていましたが、こっちは綾波を脱ぎ終えたら、どっと疲れが出てしまいまして(^^;)
 そそくさと駅を後にしたのでした。

 でも、もしチャンスがあったら、今度は紅葉の季節にでも、もう一度撮影トライしてみたいな。
 下の写真は一つ隣の、これまた無人駅です。いい絵が撮れそうなんですがねー。もっともここは、すぐ近くに船着き場があるので、時間によっては人が大勢やって来ますが。


おしまい。