| 着ぐるみ・マジック '07.9.16 | |
見る・見せるという視点で着ぐるみを話すとき、マジックと比較してみるというのもよいのではないかと思ったりします。 マジックショーでは何もないところから鳩が出てきたり、カードが入れ替わったりといった不思議は人を魅了させます。そこには不思議を演じる「タネ」があるのですが、マジシャンはそんなことを悟らせないよう華麗な手さばきをして観客を不思議がらせます。観客も観客でその不思議さを驚いたり、「タネはなんだろう?」というちょっぴりの好奇心と推理を楽しんでいます。 けれど、マジシャンはショーの最中にタネをばらしたりしないし(タネを明かすことを目的とする場もありますけどね)、観客は「あれはインチキさ」などと言い立てることもありません。「タネ」を介在して、如何に魅せるかということにマジシャンは喜びを見出し、それを見ることで観客は楽しみます。 着ぐるみショーは、「着ぐるみ」を介在して如何に魅せるか、ということにスーツアクター、スーツアクトレスの人達はショーに工夫を凝らすことが楽しいし、その演技を見ることで観客は喜びます。・・・もっともお子様達は目の前に立ってるキャラを見てるだけでも嬉しくなっちゃうものでしょうけどね。 ただ、そこはマジックと同じで着ぐるみの中身をばらしたり、観客の方が「あのなかは別人が入ってるんだよ」と言ってしまえば、その時点でショーは台無しになります。 私的に着ぐるみをするとき、少なくとも大勢の人の目に触れるコスプレイベントやロケに行くときも同じではないかと私は思ってます。 マジックをする以上、タネはばれないように マジックで人を魅了できるように マジックは華やかに、スマートに と、いったところに気を配っていきたいですね。 なにもプロじゃないし、見せて金を取るわけでもないから勝手にやればいいじゃん、というのもありますけど、こういった気配りをすると、人前で着ぐるみをすることに、さらに面白さが増しますよという提案と受け取ってください。 私自身、コスプレイベントに行っていたのは人のやっているのを見て楽しそうだったから、外で着ぐるむチャンスが欲しかったから、くらいなものでした。最初の頃は。 これだけでも凄い快感でした。およそ普段は絶対有り得ない、周囲から集まる視線や、「写真撮らせてください」と次々に申し出されること(撮られたガールの気持ち、よく分かりました)とか、風に髪がなびくのを感じたり。 でも、遊園地のコスプレイベントに行って、随分考えが変わりました。 遊園地では当然の事ながら家族連れ、子供達が大勢いますよね。その子達は着ぐるみを見るとすごく楽しんでくれます。握手したりほっぺをぷにぷにしてあげたり、だっこしたり、じゃんけんしたり。ちょっと一緒に遊ぶだけでもの凄く嬉しそうにしてくれます。子供達の方も(肌タイを触って)スベスベして気持ちいいねとか、面をしげしげと不思議そうに覗き込んでたり。「私ね、毎週さくらちゃん見てたよ」と言ってキャラと信じきって夢中になっておしゃべりしてきてくれる子もいたり。こういうのって、自分の方も、嬉しくなりますね。 このとき、自分の着ぐるみで人を楽しませることが出来るんだなってことを実感として知りました。それと、子供達を喜ばせることで自分ももの凄く楽しくなれるんだ、ということも発見できました。 以来、それまで自分の満足ためにやっていた着ぐるみから、周囲を楽しませる着ぐるみも考えるようになりました。演じることをあれこれ考え出しました。そういうときショービジネスとしてのマジックショーのスタイル(姿勢)は勉強になるんじゃないかなとあれこれ着ぐるみと対比させてつらつら考えたりしてます。 以下遊園地などの各種コスプレイベントを想定して書いています。 過剰すぎる演出も考えものですよね。 例えば女性キャラを演じるときにやたらと媚び売るようにクネクネしてるのは却って不気味だし、優しいおしとやかなはずのキャラに似合わぬアクションポーズをとるとか。 一方で着ぐるみを始めて間もないうちは、どうしても「棒立ち」になりがちなんで、意識して派手に動き回ったくらいの方が良いことがあります。 棒立ちの着ぐるみって、着てる本人が自覚している以上に「棒立ち」なんですよね。着ぐるみはそもそも、普通の人間より一回り大きいので、でっかい物体がヌボーっとしてるというか。そんなのが視界を気にして固まった姿勢でよたよた歩いてく姿は、見ていて醒めちゃいますよね。他にも猫背で背を丸めたり、(日頃の疲れのせいでしょうか)くたびれた足取りで歩くとか、意外と気付かずにやっちゃってるものです。 試しに自分の着ぐるみ姿をビデオに撮って見返してみると、そういうのは嫌になるくらい分かってしまいますよ。 他にも衣装が汚れたり汗くさい匂いが付いたままとかいうのも避けたいですよね(キャラショーは(やむなく)そういう場合多いんですけど、なにもそんな悪いトコまで真似る要はないわけで)。 あとは見る側にも着ぐるみそのものを楽しむ文化が定着してくれると嬉しいんですけどね。マジックショーを「インチキ」呼ばわりしないような遊び心を以て着ぐるみに接して欲しいというか。 ただ、こればっかりは不特定多数の人に普及を図るのもおいそれとは出来るものでもないので、時間がかかるでしょうね・・・・ |